松の種類
マツは手入れの難しいものと知られています。マツの上手な剪定・手入れ方法をご紹介します。
黒松
クロマツ(黒松、学名:Pinus thunberqii)は、日本と韓国の海岸に自生するマツ属の1種である。別名はオマツ(雄松)。
樹高は、40mに達することもありますが、自然の状態ではそこまで成長することはごくまれです。針葉は二葉で、7〜12cmの長さで幅が1.5〜2mm。球果は4〜7cmの長さである。樹皮は灰黒色で厚く、亀甲状に割れ目が入りはがれやすいです。 赤松と比較して黒っぽい樹皮をしているのでこれに由来します。針葉もアカマツより硬く、枝振りも太いことから、別名「雄松(オマツ)」とも呼ばれています。
赤松
アカマツ(赤松、学名:Pinus densiflora)は、マツ科マツ属の常緑針葉樹です。別名はメマツ(雌松)。
目に触れる機会の多い松です。文字通り樹皮が赤いのでこの名が付いています。黒松と非常によく似ていますが、葉がやや細く柔らかく、手で触れても黒松ほど痛くありません。そのため黒松が「雄松」と呼ばれることに対比して、「雌松」と呼ばれることもあります。また、成長すると樹皮が鱗状に剥がれるのは黒松と同じですが、赤松ではこれがより薄く、赤っぽい色になります。
五葉松
ゴヨウマツ(五葉松、学名:Pinus parviflora、英語: Japanese white pine)は、山地に自生するマツ科の常緑高木。
枝は水平に出て、針状の葉が5枚ずつ束につきます。
5月頃、新枝下部に雄花を、先端に雌花をつけ、球果(松かさ)は卵状長楕円形です。
樹皮は暗褐色。庭園木、盆栽に用いられ、最も盆栽に適した樹種とされています。
東日本ではヒメコマツ(姫小松)ともよぶ。
上記の他にも、大王松(ダイオウショウ)などがありますが、黒松が松葉をひとつ取ると針の葉が2枚ありますが、ダイオウショウは3本、ゴヨウマツは5本です。ヒメコマツはゴヨウマツの一種です。
ダイオウショウは込んで来たら枝を最小限で抜き、伸びすぎたところを切る程度で大丈夫です。均等に葉が揃うように少し濃い目に剪定します。
松の剪定実績
季節ごとの剪定方法
マツの剪定時期
5月中旬~6月中旬にかけて、松の「ミドリ摘み」という剪定の季節が始まります。
芽摘み
春先から伸び出す新芽を摘むことです。第一節間を短くすることや樹勢の格差を平均化する目的があります。ある程度伸びた段階でハサミを使って切る方法と、芽がほころぶ直前に強い芽をピンセットで開いてつみ取る方法があります。
ミドリ摘み
ミドリ摘みは、松の新芽が数本立ち上がってくるのをかき取り、自然なしまった樹形に維持するために行う作業です。
地域によって、ミドリ摘みの時期は変わりますが、手で摘み取れるくらいの柔らかい内に剪定するようにしましょう。
マツの剪定は、年2回が基本になります。
摘み取る芽、摘み取らない芽
マツの先端を見てみると、まだ葉の出ていない新芽が伸びています。このまま放置すると樹形が崩れてきますので、新芽のうちに芽を摘み取ります。
マツは場所によって、新芽が1本から多いところで6~7本出てきます。
摘み取る芽、または残す芽は、芽の伸びる方向と全体の樹形をみて決めていきます。
冬の「もみあげ」と透かし剪定
11月初旬~2月中旬にかけて、枝の下の古い葉を手でしごく剪定、「もみあげ」の季節になります。
マツは、日当りを好む常緑樹です。この「もみあげ」は、古い葉をしごき取ることで、下の枝に日を差し込みやすくするために行う大事な剪定作業になります。
マツの古い葉は数年すると枯れて自然に落ちますが、古い葉が多いと下の枝に陽が当たりにくくなります。マツは日差しを好みます。葉を透かし、枝や幹を美しく見せるために、「もみあげ」と透かし剪定は大切な作業となります。 11月~12月頃に「もみあげ」と必要に応じて透かし剪定をおこないます。
古い葉を手でしごき取る作業を「もみあげ」と呼びます。 この作業もマツ特有な仕上げ方です。
もみあげによって古い葉を落として下枝にも陽が当たるようにしていきます。新しい葉も先端に7~8対の葉が残るようにしてしごきます。
松の剪定の仕方
枝抜き
樹形を維持するために余分な位置の枝を省きます。絡んで行く枝も落して行きます。大きく枝抜きしてから芽の剪定へと進みます。
芽の剪定
芽を剪定して余分な芽を落します。普通は、真中の芽を採って二芽残します。
古葉の揉み上げ
芽の下に残った古い葉を揉み落して余分な芽が出ないようにします。虫がいれば一緒に取ります。木の又などにマツケムシなどが隠れています。
マツケムシとは、マツの葉を食い荒らす害虫とされていますが、数が少なければ、放っておいてもどうってことありません。
幼虫の時期は「マツケムシ」と呼ばれていますが、成虫になると「マツカレハ」という蛾になります。
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